【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】世界一貧しい大統領と小さくとも偉大なリーダー達

4月に来日した世界一貧しい大統領と呼ばれるウルグアイ第40代大統領のホセ・ムヒカさん、多くの人に影響を与えたのではないでしょうか?今回は彼のスピーチを通して考えさせられたことと、同じ頃に偶然にTEDのプレゼンテーションで知った姉妹の活躍を紹介したいと思います。

ムヒカ氏の発するメインメッセージは、世界の持続可能な発展と貧困をなくすことです。そして私たちが取り組むべき課題が、先進国を中心につくりだしてきた消費主義社会。彼が具体例としてリオ会議(環境の未来を決める会議)で紹介していた例が、「ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?」
確かに私たちはこの消費社会のモデルの中で、当たり前のように日々生活しています。
それによる代償は高く、天然資源の枯渇、環境破壊、過当競争、長時間労働等様々な問題を引き起こしています。
ムヒカ氏の指摘通り、世界が共存共栄しサステナブルに発展していくには、このままではまずいことが容易に想像できます。ecoシステムの中で皆の幸福を考えていかなければならず自然環境保護への配慮は必須です。企業のCSR活動もこのあたりにもう少しフォーカスをしていくことが本来のような気がします。

以上のようなことを思いつつ、たまたま通勤電車の中で聞いていたTEDに素晴らしい姉妹が登場。その活動が素晴らしく、朝から勇気をもらいました。
その姉妹の名は、メラティとイザベルのワイゼン姉妹。
3年前の2013年当時10歳と12歳だった姉妹は、学校で習った世界を変えたリーダー達、ネルソン・マンデラやマハトマ・ガンジーのように自分達も何か世の中の役に立つことがしたいと考えました。そこで彼女たちは自分たちの住むバリ島の問題を考えました。
そして見つけた課題が今バリ島が直面しているプラスチックゴミの問題です。1日に680㎥のプラスチックゴミが出ており、レジ袋に限って言えばそのうち5%程度しかリサイクルできていないのが現状。多くのゴミは道や川や砂浜に捨てられ、みるみるうちに美しかったバリ島はレジ袋のゴミだらけになっていたようです。きれいなバリの海が汚れただけでなく、クジラや亀がたくさん死んでしまい、その胃袋からはビニール袋が出てきたそうです。
そこで彼女たちは自分たちの島を守るために「大人たちが動かないなら、自分たちが動こう」と立ち上がりました。まずはレジ袋をなくそうと「Bye Bye Plastic Bags」を立ち上げました。
まずはクラスメートを誘い、次に同世代の子供たちへと広げていきました。さらにはSNSを使って仲間を募ったところ一気に島全体へと広がっていったようです。
砂浜ではゴミ拾いをし、島の各地での講演会を開催、空港では署名活動を実施。次第に島の大人たちも賛同し、協賛する企業まで現れ、オリジナルのエコバッグやTシャツ、ステッカーまで作ってもらったそうです。この活動は今ではバリ島全島に広まり、一大プロジェクトに。そして2015年1月に知事と面会。「2018年までにはレジ袋を撤廃する」という覚書を交わしました。その後このニュースはインドネシア全体に広がり、最終的には世界各国で紹介されるまでの活動になったというわけです。
TEDの中のスピーチで最後に言った言葉「リーダーになるのに年齢は関係ない」。
世界一貧しい大統領からも、この小さなかわいい姉妹からも、教わることがいっぱいありました。

私も4月から市の環境クリーンリーダーにもなったので、まずはできることをしっかりと行動に移していきたいと思います。

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