【サッカーから学ぶ組織開発・人材開発:松村卓朗】第51回:Jリーグの名将2人に学ぶリーダーシップ ~サンフレッチェ広島・森保監督とガンバ大阪・長谷川監督へのインタビュー~

先日、「富士ゼロックススーパーカップ」の企画で、2人のJリーグの監督にインタビューをさせていただいた。2人の監督というのは、現在のJリーグを代表する名将と言うべきだろう、サンフレッチェ広島の森保一監督と、ガンバ大阪の長谷川健太監督だ。

「富士ゼロックススーパーカップ」というのは、Jリーグファンの方々はご承知おきと思うが、そうでない方々のために説明をすると、Jリーグの開幕に先立ち行われる、昨年度の“Jリーグの優勝チーム”と昨年度の“天皇杯の優勝チーム”が戦うカップ戦だ。日本でたった2つの頂点を極めたプロチームだけが出場できる大会であり、そして、今シーズンの幕開けを告げる大会だ。この大会が終わると、いよいよJリーグが始まる。

私自身にとっても、まさに、現在の日本で最も強い2つのチームの監督に直接お会いしてお話をお伺いできるという、大変に貴重な機会を得た。

まずは、ガンバ大阪のスタジアムを訪ねて、長谷川健太監督にお会いした。

長谷川健太監督は、私が中学生の頃の高校サッカー界のスーパースターだ。彼がエースとしてピッチに立った全国大会の決勝には、国立競技場に6万人が詰めかけ、入れない人も多く出たということが今だに語り草になっている。私のような往年のサッカーファンにとっては、ずっと憧れの存在だったという人も少なくないだろう。

チームは正月の天皇杯の優勝でシーズンを終えてオフに入り、その休み明けとなるチームの始動日がインタビューの日だった。新チームでの練習に加え、Jリーグの記者会見なども入っていて、大変に忙しい合間を縫ってのインタビューだったが、とても気さくに応じて下さり、また1つ1つの質問に本当に真摯に答えていただいた。

程なくして、次に、サンフレッチェ広島のキャンプ地である鹿児島を訪ねて、森保一監督のお時間をいただいた。

長谷川監督もそうだが、森保監督もまた、サッカー日本代表の歴史に残るドーハ戦士の1人だ。サッカー日本代表チームが初のW杯出場にもう少しで手が届くというところ、残り10秒でその夢を失った、あのピッチに立っていた人である。

そして今は、初めてプロチームを率いたにも関わらず、この4年間で3回もJリーグの年間王者に輝くというチームを作りあげた。すごい監督でありながら、とにかく謙虚さが伝わってきた。率直にご自身のことを語っていただいたし、誰からでも貪欲に学びたいという気持ちを、インタビューを通じてもひしひしと感じることができた。

2人へのインタビューの内容は、富士ゼロックススーパーカップの特設サイトで、『トップリーダーに学ぶ「勝利のチームマネジメント」』として掲載されているので、是非ご覧になっていただきたい。
https://www.fujixerox.co.jp/company/event/fxsc/interview/

2人はどちらもチームとして成果をあげている名将であることは間違いないが、リーダーシップのスタイルが異なるということがよく分かった。PFCのリーダーシップ・サーベイを用いて、ご自身のリーダーシップをその場で自己診断していただいたが、結果は大きく違ったものになっている。

「成果の出せるリーダーシップのあり方は1つに決まるものではない。リーダーシップにはスタイルがある。だから、自分に合ったリーダーシップを開発していくしかない。そして、状況に合わせてそのリーダーシップを発揮できたリーダーが成果を出せるということだ。」と言い続けてきたが、お二人の話を伺って、その確信はさらに深まった。