【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】ビジネス現場を改善する最も手早く、効果的な方法とは

最近は研修効果を高める狙いで、研修後のフォローアップセッションのご依頼を多くいただきます。
大変嬉しいことではあるのですが、そのフォローアップセッションでちょっと気になる光景をよく目にします。私は必ずフォローアップセッションで、研修後に実施してうまくいったこと、うまくいかずに未だに困っていること、の2つを発表してもらっています。これを実施すると多くの参加者の意識は後半の困っていること、その原因と対策に向けられているケースが殆どです。もちろんこれはこれで大切なことですが、同時にもっと意識をしていただきたいことは、成功事例に秘められた成功要因です。うまくいっていることには必ずその要因があります。その要因を見つけ出すことに、もう少し意識を向けていただければ、最も実践的で効果的なやり方が発見できる可能性が相当高いです。そしてその方法は、困っていることの具体的な対策につながるケースも多々あります。

人間には自己防衛本能がありますから、できるだけ痛い目には合いたくないと思います。結果その意識はうまくいかなかったことに向けられがちです。「なぜ失敗したんだ?原因は?対策は?」って話になりがちです。皆さんも意外と、「なぜうまくいったんだ?その成功要因は?」って問は、意外と上司からされるケースが少ないのではないでしょうか?

よく周りを見てください。「皆が売り上げが伸びない中、同じような条件のあの営業所が売り上げを伸ばしている理由はなんだろう?何をしてるんだろう?」「なぜあのチームは皆な楽しく仕事をしているんだろう?」「あの支店だけが残業が少ない理由はなんだろう?」こんな疑問を持ちながら、その要因を実践できる行動レベルまで掘り下げて探ってみてください。チームや組織のパフォーマンス改善につながるヒントが見つかると思います。

私も時々小売業の店長さんに集まっていただき成功事例の報告会をやっていただくことがあります。その様子を見ていて気づくのは業績の良い店長に限って、積極的に質問し、その成功要因を見つけ出そうとしています。一方業績の悪い店長達に見られる傾向は、質問するどころか、自店に持ち帰れない言い訳を述べています。「あれはあの店の客層だからできること。うちは全然ちがうから」って感じです。大変残念です。これでは折角発表した方も報われません。私は最近の成功事例の報告会のあとは必ず何が自チームに持ち帰れるかを個人で考えていただき、その内容をグループで発表し共有するようにしてもらっています。このプロセスに変更することで、さらに気づきや学びが生まれ、持ち帰っていただける内容が増えたと実感しています。

ニュースを見てもネガティブな内容が多くうんざりしてしまうことが多いのも確かです。でも世の中には、身近で役立つ素晴らしい事例も沢山あります。是非ポジティブな側面にも目を向け、そこから実践に役立つ行動に移せるレベルのヒントを見つけ出すことにトライしてみてください。