組織開発・人材開発と『少し不思議な話』岡倉宏志(PFCプロフェッショナル・アソシエイト)

「思考は現実化する」
この言葉を聞いたことがある方は、きっと多いに違いない。でも一般的な感想は「スピリチュアルなテーマ?」「何か苦労しなくてよさそう?」「結局あり得ない?」
日本で一番有名になったとされるのは、成功哲学の祖といわれる米国のナポレオン・ヒル博士著作の邦題名であろう。
私は、もし真に「実践」ができれば、個人であれ組織であれ、「成功する」と考える。

では、実践事例を。
Pさんは有給休暇を取得し、山に籠り1週間来る日も来る日も1日中、成功する瞑想をし続けた。しかし、銀行口座のお金は増えていない。チームのビジネスが好転したとのメールは来ない。「やっぱり『思考は現実化する』はウソだ。」その後、下山し「やはり今のビジネスは失敗するかもしれない」と内心思いながら仕事を続けた。

私たちは地球上の知的生物として、思考をコントロールする「オーナーシップ」能力を授かった。先の事例は、お気づきのように健全な思考を継続するオーナーシップ努力と具体的行動が伴っていない。何だ、当たり前のことかと思われるかもしれない。しかし、思考のコントロールを自身でできる人間は、強烈な感情を伴いビジョンを達成させたいと日々、意識・無意識的に思考し続ける起業家、経営者、ビジネスパーソン、スポーツ選手など境遇は何であれ一部の人間であろう。

日常の私たちは、日々の雑多な情報や目前の「現実」のフィード・バックに思考を乱される。上手くいっていない事実を眼前にしては「ポジティブ・シンカー」に中々なれない。これはこれで当然である。だから努力しようと思う。しかし、もっと深刻なのは特に何も考えないで習慣化された行動を繰り返してしまうことだ。

健全な思考を継続する努力があれば、より創造的なアイデアが育まれる。リスクを取って勇気ある行動に移せる。前に進む意義を見出すことができる。日々が充実し、苦労が苦労と思えなくなる。ましてや、組織ともなれば思考をするのは人間一人の話ではない。ビジョンやバリューズ(価値観)浸透を重要視するのは必須なのである。

「自分の夢を大切に育んでほしい。それはあなたの精神の子供である」
私の大好きなナポレオン・ヒル博士の言葉だ。

岡倉宏志プロフィール