グローバル組織開発に欠かせない問いとは?〜OD Network Japan 2014国際大会レポート

2014年8月30・31日に開催された「OD Network Japan 2014国際大会」において、PFCの行ったセッションのレポートをお届けします。
「社会を変えるODの実践 日本のODの過去・現在・未来〜個人から組織、世界へ〜」というサブタイトルのつけられたこの国際大会は、立教大学の建物をひとつ借り切って開催され、国内外から多くの研究者や実践者の方々が訪れました。

PFCは
紛争地・被災地に於ける自立促進と組織開発
「グローバルOD」
のふたつのセッションを行いました。このレポートでは「グローバルOD」に関するセッションのレポートをお届けします。グローバルODに関するこのセッションは、PFCアジアパシフィックのニュージーランドオフィスとテレビ会議システムでつないで行われました。
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今回のセッションはすべて英語で行われました。PFCシニア・コンサルタントの吉村浩一からの概要説明に続き、代表取締役の松村卓朗とPFCアジアパシフィック代表のジョン・マクナルティがグローバルODの概要や事例についてレクチャーを行いました。

OD and Global OD: What is the difference?
・グローバル組織開発が、グローバルに展開する日本企業にとっていかに重要か?
・グローバル企業に必要な12の要素とは?
といったテーマに続いて、PFCのODモデルの紹介と、「国内でのODとグローバルODはどう違うのか?」についてのレクチャーがありました。
・    基本的な考え方は同じだが、グローバルOD においては、考え方がより複雑化する。
・    すなわち下記の図にあるCultural、Structural、Physicalである。

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・C= Cultural:文化的要因
S=Structural:構造的要因
P=Physical:物理的要因
・国や地域が異なることそのものよりも,「C= Cultural:文化的要因」によって生じる違いが組織運営を難しくさせる。政府や市場,あるいは組織内の制度など「S=Structural:構造的要因」に十分に配慮しなければ,国内での組織運営では想像もしなかったことが重要な課題となる。距離や時間等の「P=Physical:物理的要因」もまた,工夫して克服できなければ,組織運営上大きな壁として立ちはだかる。

CSP

また、1年の数ヶ月を各国を飛び回って暮らすジョン・マクナルティは、CSPを使って考えることには3つのベネフィットがあると語りました。

1)自身の過去の経験から生ずる、文化に関する個人的なバイアスや思い込みを乗り越えることを可能にする。
2)海外で新しい状況に直面した際に、自身の経験や知識をどのように活用すればよいかのヒントになる。
3)グローバルな課題の解決策を考えるための問いのリストとして活用できる。外部のコンサルタントが一方的に既存のソリューションを与えるのではなく、当事者に対して正しい問いを投げかけ、共にサステイナブルな解を探すことが重要。

事例紹介
続いて大手メーカーA社でのグローバル組織開発について紹介がありました。

・「マネージャーたちが多様性とグローバルチームの強みを生かしながら、バリューズを体現し、イノベーションを起こし、成果を上げられるようになる」
これがPFCに与えられたミッションだった。
・PFCではA社の担当者と共に、グローバル・ファシリテーションスキルの研修プログラムをA社に必要な形で作り上げ、社内トレーナーの育成、彼らとのコーチングセッションなどを支援・実施。
・具体的には、たとえば下記のようにしてグローバルODの各要素についての診断、分析を実施し、その結果にもとづいたプログラムを作り上げた。
・たとえば「Change(変革)」の観点からはまず下記のような問いについて、A社の担当者と共に考えた。
—「各国独自の文化は、変革を受け入れるスピードや程度にどのように影響をするだろうか?(Cultural)」
—「各国の変革を進捗を互いにモニターし合ったり共有し合う上で、組織の仕組みや社内のプロセスはどのように活用できるだろうか?(Structural)」
—「変革プログラムはどこからスタートすべきか?日本本社か、各国からか?外国の場合、どこの国からがよいか?(Physical)」

グローバルODについてもっとお知りになりたい方は、こちらから詳細記事がダウンロードできます。また、PFCのグローバル組織開発の考え方と経験は近々『グローバル組織開発ハンドブック(仮題)』として上梓予定です。どうぞお楽しみに!