目指せグローバル才女!薫子の「飛んだ人生」〜シリコンバレーで日本人がどよめいた一言は?

keikoS_jpg今まではボストンやシカゴに飛んで、日本企業に買収された米国企業にてコンサルティングや研修を提供することが多かったのですが、最近は、シリコンバレーのIT企業が日本企業と合併したり提携するケースが増え、シリコンバレーのIT企業と仕事をする機会が増えています。

シリコンバレーの文化は、日本とは当然違いますが、アメリカの他の地域(中西部や東部)ともかなり異なります。私が感じたユニークな特徴、日本との違いなどを紹介してみましょう。

まず服装が違います。シリコンバレーのIT企業で働く人達が多く利用するCal Train(サンフランシスコとサンノゼを結ぶ列車)に乗ると、目にするのはTシャツかポロシャツにジーンズ、スニーカー姿の人達ばかり。スーツ姿の人は全くと言っていいほど見かけません。そして皆、会社のロゴ入りバックパックを肩に担いでいます。持っているラップトップはほぼ全員Macの超薄型コンピューターで、WindowsのPCを持っている人は10人に1人くらいでしょうか。皆、Cal Trainの中でもインターネットに接続して黙々と仕事をしています。

先日、シリコンバレーのIT企業と日本企業の合併に伴い、両社の人事部のチームビルディングのファシリテーションをしました。

興味深かったのが、「会社にとっていちばん大切なステークホルダーは誰か」というディスカッションでした。

日本側は 1.顧客、2.従業員、3.地域社会 という順番になりましたが、米国側は 1.株主、2.顧客、3.従業員でした。これを聞いたとき、日本側ではどよめきが起こりました。株主がナンバーワンで従業員が3番目ということは、株価を維持するため、株主価値を高めるためには、レイオフも厭わない、ということを意味するからです。一方、日本では「お客様は神様です」というように、顧客のためには何でもするという姿勢があり、また従業員の雇用は何としてでも守ろうとする文化が、昔ほどではなくても、まだ残っています。日本側がどよめいたとき、米国側は「確かにレイオフもあり得るけど、シリコンバレーは今買い手市場で、レイオフされた人もすぐに次の職を見つけられる。むしろ、人事としては優秀な人材をいかに引き留めるかが大きな課題になっているんですよ」と説明しました。確かに、日本では「解雇=大変な事態、できる限り避けたい」と考えますが、アメリカ、特にシリコンバレーでは「解雇=よくあること、常日頃から次の行き先を考えておく」という感覚があります。

また、このシリコンバレーのIT企業は、社員の多くが自社株やストックオプションを持っているので、みんな自社の株価の動きにとても敏感になっていて、研修の合間の休憩時間にも自社株の株価をチェックして、「あー、あのときに売っていればよかった」みたいな会話を同僚としています。こういう光景は、日本企業はもとより、アメリカの中西部や東部の企業での研修でも見たことがなかったので、私も驚きました。

シリコンバレーの少し大きな規模の会社になると、会社の中に社員専用のジムが3つもあったり、ヨガやエアロビクスのクラスも就業時間中に無料で受けられ、シャワールームにはバスタオルも完備されています。マッサージも受けられるそうです(これは有料だそうですが)。成果さえちゃんと出していれば、就業時間中にジムに行こうがヨガをやろうが自由だということです。私が研修をしていたときも、向かいのスタジオでは何人かの人達がヨガをしていました。

会社を選ぶ基準として、日本の場合は名が知れている、安定している、給料がいい、福利厚生がいい、といった基準が一般的かと思います。一方、シリコンバレーでは、将来性があるけど、今現在はあまり知られていないスタートアップ企業に人気があります。こういう企業は、将来大化けするか潰れるかわからない、給料も安い、福利厚生もあまり整っていない、とハイリスクです。しかし、そういう企業にできるだけ早い段階で入り、たくさんストックオプションをもらって、将来その会社が大企業に買われたり株式公開したときに、ストックオプションを行使して、何千万円、何億円ものお金を得るというパターンが、シリコンバレーでの成功キャリアパスになっています。まさに、ハイリスクハイリターンなアメリカンドリームですね。ドリームといっても夢物語ではなく、こういう形で大金持ちになった人達がシリコンバレーにはたくさんいるので、アメリカンドリームを追い求める優秀な若者が世界中から集まってきます。

以上、シリコンバレーのIT企業と仕事をして感じた日本企業との違いやユニークな特徴の一部を紹介してみました。