目指せグローバル才女!薫子の「飛んだ人生」〜スイス旅行から思うこと

今年は7月下旬から2週間の夏休みを取り、スイスで過ごしました。ドイツに住んでいた子供の頃から、毎年夏はスイスアルプスでハイキングをするのが家族恒例の行事であり、アメリカと日本と住む国は違っても、夏にはスイスで落ち合って家族でハイキングを楽しむという生活が2010年の夏まで続いていました。が、2010年の秋に父が脳梗塞で倒れたため、2011年の夏は旅行どころではなく、2012年の夏には子供が生まれたので、さらに旅行どころではなくなりました。

そして、2013年の夏。脳梗塞の後遺症で半身麻痺の父を連れて母と妹が日本からスイスへ飛び、私は1歳の息子と夫を連れてサンフランシスコからスイスへ飛び、ようやく、念願の親子三代スイスアルプスの旅を実現することができました。

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息子を背中に担いでハイキング

スイスでの移動は列車を使いますが、車内のアナウンスはまずドイツ語。次にイタリア語、フランス語と続き、次は英語が来るかなと思ったら、アナウンス終了。。。英語の放送がありません(あるときもありますが、どうやら車掌によるみたいです)。また、半身麻痺の父の乗り降りのサポートをしてくれるサービスをお願いしようと鉄道会社に電話をかけたら、「ドイツ語とイタリア語とフランス語なら話せませすが、英語は話せません」と言われ、急遽、滞在した貸し別荘の管理人さんにお願いしてドイツ語で通訳してもらったこともありました。

アメリカにずっと住んでいると、英語が通じることが当たり前になってしまい、また英語は世界の共通言語だという認識があったので、スイスのような国際的な国の鉄道会社の人が英語を話さないというのは驚きでした。

スイスはヨーロッパの小さな国ですが、グローバルビジネスの世界、特に製薬業界ではかなり存在感があります。日本の製薬企業がスイスの製薬企業を買収したり、スイスの製薬企業が日本の製薬企業と業務提携を結んだり、アメリカの製薬企業を買収したり、といろいろな動きがあり、スイスの文化について研修で取り上げる機会が増えてきました。

スイスの文化は、非常に直接的なコミュニケーションスタイル、リスクを回避し品質にこだわる、コンセンサス重視の意思決定スタイルといった特徴を持っています。ドイツ文化の影響を強く受けていますが、そこにイタリア、フランスの文化の影響も加わり、ドイツのようにドライなタスク志向を持ちながらも、イタリア、フランスのような、泥臭い人間関係重視の志向も併せ持つという、二面性を持っています。歴史的にずっと中立的な立場を守りながらも、かなり強い軍隊を持っているという二面性、洗練された先進国でありながら、女性に選挙権が与えられたのはヨーロッパでいちばん遅い1971年になってからという二面性(ちなみに日本では1945年に女性に選挙権が与えられました)など、一言でこうだと断言できない「二面性」こそ、スイスの文化の大きな特徴だと言えます。この点、比較的単純明快に描写できるドイツ文化とは大きく異なるところです。

私は25年くらい前からほぼ毎年スイスを訪れていますが、この25年間でスイスに来る観光客の国籍は大きく変わりました。1980年代は日本人の団体旅行客がとても多く、これはスイスに限らず、ヨーロッパのどこでも見られる傾向で、特に高級ブランド店などは日本人で溢れかえっていました。しかし、ここ10年ほどで日本人旅行者の数はめっきり減り、中国人、韓国人、インド人をたくさん見るようになりました。一方、60代、70代の年代の旅行者を見ると、ほぼ100%日本人です。皆さん、カラフルでお洒落なハイキングウェアを着て、颯爽とトレッキングを楽しんでいます。スイスを訪れる旅行者の25年間の変遷には、アジア諸国の台頭、日本の経済力の低下、日本の若者が元気なないのに比べ、中高年は元気いっぱいというトレンドが如実に出ていて興味深いです。

スイスは大好きな国なので、今後も体力と経済力が続く限り、毎年訪れたいと思っていますが、元気いっぱいの日本人の若い旅行者の姿をもっと見てみたいと思います。。。

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