【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】ASTDレポート〜エレメントを見つけよう!(ケン・ロビンソン卿の講演から)

5月19日~22日の4日間に渡ってアメリカのダラスで開催されたASTDのカンファレンスに参加して来ましたので、その内容の一部をご報告したいと思います。

GeneralSession1

今回は基調講演のトップバッターとして登壇したケン・ロビンソン卿の講演内容について触れてみたいと思います。

ケン・ロビンソン氏は”Element”日本語訳「才能を引き出すエレメントの法則」の著者です。
エレメントとは、「自分の得意なこと」と「自分の好きなこと」が出会う場所と著書の中で表現しています。
そして自分のエレメントが見つけられない多くの人は、「私には無理、できない、才能がない」といったように、自分の能力を限定してしまっている。そして自分のエレメントを見つける7つの法則として以下の内容を紹介しています。

【エレメント7つの法則】
1. 能力を限定しない
2. 好きになる
3. 仲間がいる
4. 環境から抜け出す
5. チャンスを逃さない
6. メンターと出会う
7. 年齢にとらわれない

またエレメントを見つけるには乗り越えなければいけない障害がある。その障害のことを「制約の輪」と呼び、3つの制約を紹介している。

・個人的サークル:自分に対する自信のなさ
・社会的サークル: 家族や友人が「あなたには出来っこない」という言葉をかける
・文化的サークル:自分が育った国のルールや考え方の影響を受けている

今回の講演の中では、このエレメントは天然資源のようなものでなかなかが見つけられない。
そしてその原因の一つに学校教育や組織の問題が考えられる。少し人と違う言動をとると異質なものとして蔑視されてしまう傾向があったりする。
講演の中でロビンソン氏は、エレメントをみつけるには情熱が必要だ。情熱とは他者にどう思われようが自分が好きなこと、時間が経つのも忘れて没頭してしまうこと、楽しくてしょうがない状態のことだと言っています。
人類は今まで1000億人以上が生まれてきたが、同じ人生を歩んだ人は一人もいない。
一人一人の人生は全て別々であり、自分で創りだしていくことが可能。生まれてきたことがそもそもミラクルだ。自分を信じて、自分の好きなことを情熱をもって取り組んでいくことが大切。

事例として氏がサポートしているパフォーマーとして有名なブルーマングループの例を紹介。身体を青くして町を歩けばアピールできると思って始めたパフォーマンスが今では世界中の人々に感動を与えるパフォーマンスグループに成長しました。その彼らは、いまでは学校づくりにも取り組んでいます。子供たちが自由に創造性を発揮し自分を表現できる環境が必要と考えたからです。
創造性には制約はありません。人と違っていいんだ。自分らしく表現する楽しさを経験し、エレメントを発見し、自分らしく生きることを応援する活動にも取り組んでいるそうです。

それぞれの人が情熱をもって、自分の才能や個性を開花させる環境を創っていこうとのメッセージで講演を締めくくりました。

この基調講演で私が強く感じたのは、自分がやりたいことに情熱をもって取り組むこと。その情熱は才能を開花させスキルも向上し、やがては多くの人に感動を与え、最終的には自分も周りも幸せになれるってことです。

経済的な豊かさばかり追求し、心の豊かさを考えることを忘れてしまいがちな現代社会において色々と考えさせられる内容であったように思います。今後のキャリア開発にも新たな視点を投じたような印象を持ちました。