目指せグローバル才女!薫子の「飛んだ人生」〜日本の育児支援のあり方をアメリカと比較して考えてみました。

皆様、GWいかがお過ごしでしたか?
私は「採用面接」で忙しく過ごしておりました。といっても、会社の人事がらみの採用面接ではなくて、ベビーシッターの採用面接です。
来週、アイオワ州へ泊りがけの出張が入ったため、その間、ベビーシッターに息子の面倒を見てもらうことにしました。

アメリカにはオンラインでベビーシッターや介護をしてくれる人を探すことができるサイトがあります。条件を入れて該当する候補者を検索することもできますし、こちらから「こういう人を求めています」と提示することもできます。条件に合う応募者を何人か選んだら、まず彼らの履歴書やReferenceをチェックし、電話インタビューをします。その後、実際に家に来てもらって子供と会ってもらい、子供とどう接するか、子供の反応、子供との相性などを観察します。ここで合格ラインが出た方には、Shadowingのステージへ。私が家にいるときに来てもらって、私
が子供の世話をしているところを見てもらって、何をどうやるのか、何がどこにあるのかを学んでもらい、また子供と顔なじみになってもらいます。
サンフランシスコだとベビーシッターの相場は一時間15ドル前後だそうです。

デイケア(保育園)に加えて、こういう選択肢もあるというのは、ワーキングマザーにとっては心強いところです。ただ、アメリカの場合、デイケアもベビーシッターも全部民間で、政府の認可などありませんから、信頼できるデイケアやベビーシッターを探すのは自己責任です。自分で情報を収集し、デイケアに足を運んで、ベビーシッターを面接しなければなりません。また、費用も日本のような政府の補助はありませんから、デイケア・ベビーシッター代として毎月15-20万円くらいかかります。

以前、新聞で読んだ記事が印象に残っています。アメリカのように政府が機能していない国では、育児に関する民間サービスが発達し、結果的にワーキングマザーの様々なニーズに答えられる選択肢を提供できるようになった。一方、日本は未だに、良くも悪くも政府がある程度機能しているため、保育園も政府がコントロールしていて、それが結果的に待機児童を増やし、働きたくても働けない女性を増やす原因になっている、といった記事でした。

確かに、出産・育児に関わる国の制度としては、明らかにアメリカよりも日本のほうが充実しています。1年間も取れる有給の育児休暇、子供にかかる医療費無料化、毎月数万円しかかからない保育園などなど。問題は、そういう制度の恩恵にあずかれるのは一部の人のみだということです。

たまたま日本にいたときに、NHKで少子化・育児支援についての番組を見ました。そこで印象に残ったことは、育児支援については、ただ単に保育園の数を増やすという問題ではなくて、男性の働き方とセットで考えなくてはならないということです。男性が夜遅くない時間帯に帰宅して家事・育児に関われるようにすることが不可欠です。家事・育児にかかる絶対時間数は変えられないのだから、後はそれを誰がどのように分担するかの話です。今まで女性が一身に引き受けていた作業を、男性も引き受ける、そして、それでもまかないきれない分は外部のサービスに委託する、といった形で、女性が携わっていた家事・育児の量を減らさないと、結局、女性が仕事を辞めて、家事・育児を引き受けざるを得ない状況に追い込まれます。少子化問題を大きく改善したオランダでは、夫婦ともにちゃんと雇用の権利が保障されているパートタイムで働くことで、夫婦共々、キャリアを中断することなく、育児ができるようになったそうです。

そう考えてみると、アメリカには育児支援の公的な制度は殆どないけれど、弊社の例でいえば、夜7時過ぎまで会社に残って仕事をしている人はゼロ、パートタイムの場合は給料がそれだけ減るけれど、それ以外の権利やポジションは守られる。また、料理や掃除は外注して、育児もデイケアやベビーシッターを活用する、といったことは普通に行われています。全部民間サービスなので高いですけど、キャリアを継続するためには必要なコストと割り切っている人が多いようです。

アメリカモデルが全面的にいいとは思いませんが、日本も育児支援に関するサービスをもっと自由化して民間に任せてみたら、より多様なニーズに応えられるようになるのではと思います。