レポート:「日中“新時代”の創造:今、人と組織のマネジメントに求められること」

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11月9日に「日中“新時代”の創造:今、人と組織のマネジメントに求められること」を開催しました。反日デモ等の動きの中で今後の日中ビジネスのあり方、取り組み方を考えるセミナーには、多くの企業の中国ビジネス担当者の方々が参加されました。

【第1部 日中を行き来する中国人からの提言:
日中間で何が起こっているのか、どんな影響があるのか、日本企業は何をすべきか】

ゲストスピーカーの尹昌来氏(株式会社チャイナウェイCEO)は、日中を行き来する中で見える、TVや雑誌等のメディアを通じてでは分からないリアルな現実を紹介し、また、日本企業の中国進出や中国でのビジネス展開支援の豊富な経験を踏まえ、日本企業は何をすべきかの提言に至るまでを、講演しました。

「政治レベル」では、日中の議論は平行線のままだが、例えばドイツなどはうまく外交しているので、見習うべきことが多いという話は、多くの参加者の興味を喚起しました。「国民(感情)レベル」では、反日運動そのものは鎮まったが、民間交流は少なくなっており、中国の市場は決して戻っていないというリアルな状況も紹介されました。ただ、「マスコミが煽って、現実とは異なる認識を作り出している」ことも指摘がありました。

従って、「企業レベル」では「何ら怖がらず冷静な反応をしつつも、変化を踏まえた対応が求められる」ということが、主たるメッセージでした。特に、我々日本企業としては、少なくともこれまであった強力な「日本ブランド」はなくなったと考えるべきで、「グローバルブランド」への転換の意識が必要という点が強調されました。

さらに、中国でビジネスを展開する日本企業への提言としては、「国、文化、民族、価値観の意識の差をどう埋めるのかが重要。 “求同存異”の精神、つまり異なる点をお互いに認めつつ、そこに固執するのではなく、双方の共通の目的を共に見出すべき」と話しました。また、日本企業にとって、以下の4つが急務であると結びました。
1:垂直管理より水平協業への強化
2:組織を縦断する総合力発揮
3:上位のビジネスパートナーとの連携
4:売れるビジネスの仕組み構築

【第2部 日中を行き来する日本人からの提言:
チャイナリスクに負けないための、日中間のギャップを埋めるコミュニケーション】
PFCの安田太郎からは、まずは、チャイナリスクに負けない企業の取り組み例を紹介しました。
サイゼリアやオムロンなどの「現地溶け込み」、ヤマハやテルモなどの「代替不可能な存在化」、ユニチャームなどの「日本ブランドではなくグローバルに通用するブランドとしての展開」などを、成功例として取り上げました。

続いて、「日本企業に勤める中国人社員の多くは、コミュニケーションこそが日中間の課題だと認識している」と、コミュニケーションに関わる具体的な問題やその改善方法などの紹介がありました。
コミュニケーションのギャップが生じる原因を表現した循環モデルでは
1. 「違い=間違い」と認識してしまう

2.  背景にある考え方の違いまで理解しない

3. “I am Right, but You are Wrong!“でコミュニケーションする
    ↓
4. 信頼関係が構築できない

という悪循環を図解。次のような好循環に変えることの必要性を力説しました。

1. 「違い=違い」として認識する

2.  「違い」に好奇心を向ける

3.  I am Right and, You’re Right!でコミュニケーションする

4. Win-Winの未来を共に探る

チャイナリスクは相応に大きいことは明らかです。しかし、恐れているだけでは対応できません。そのリスクの正体をきちんと把握する必要があるということを説きました。また、チャイナリスクには色々な側面がありますが、実は、中国人の考え方をきちんと分かっていない(分かろうとしない)ことこそが最大のリスクなのではないかという指摘もありました。

PFCでは組織開発や人材開発を通じて、中国はもちろん、世界中のあらゆる国の現地スタッフとのコミュニケーションの改善のお手伝いをしています。
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