目指せグローバル才女!薫子の「飛んだ人生」~アメリカのワーキングママを見て思うこと

ここのところ、サンフランシスコで妊婦さんや出産して間もない人、小さい子供がいる人達と会う機会が多かった。驚いたのは、よほどのことがない限りは出産予定日の2日前までフルタイムで勤務して、法的に認められている3ヶ月の産休を取った後に、フルタイムで職場に復帰している人が多かったことだ。今まで私が接してきた日本の友人や知り合いは、妊娠がわかった時点で会社を辞めたり、出産予定日のかなり前から産休に入る人、また出産後は会社を辞めるか、あるいは一年間の育休を取っている人が殆どだったので、出産2日前までフルタイムで仕事をして、産休後すぐにフルタイムで復帰するという話を聞いて、かなり驚いた。
日本だと、産休や育休中に給料の何割かが支払われたりするが、アメリカでは、州や会社によって違うところもあるかもしれないが、基本的に産休、育休中には何のお金ももらえない。アメリカは、働いて成果を出せばお金をもらえるが、そうでなければお金はもらえないという国である。出産ぎりぎりまで仕事をして、すぐに復帰したい背景にはこういう経済的な理由もあるだろう。
日本では保育園に入れない待機児童が問題になっているが、自治体が補助金を出している保育園も多くて、そういうところに入れれば金銭的負担は毎月5-10万円と少なくて済む。アメリカにはそもそも自治体が補助金を出してくれるような保育園や幼稚園は存在しないので、3ヶ月の産休を取った後、4ヶ月目から、ベビーシッターを雇ったり、私立の保育園(デイケア)に入れるしかない。費用は毎月15-20万円くらいかかる。当然、子供手当てのような公的な補助はなくて全額自己負担である。
日本では「4ヶ月目から子供を預けて働くなんて、子供が可哀想」といった声も聞くけど、アメリカの母親達にはそういう考え方はあまりないようだ。妊娠中からベビーシッターやデイケアを探して申し込み、保育料に毎月20万円かかったとしても、4ヶ月目から子供をデイケアに預けてフルタイムで仕事に復帰する。
カリフォルニア州では、出産後も出産前と同等のポジションを会社が確保しておかなければならないと法律で定められているが、出産前のポジションが国内・海外出張が多い仕事だったりすると、いくら子供をデイケアに預けたとしても、続けることは難しい。そういった場合は会社を辞めることを選択する人もいる。ただ、会社を辞めることと、仕事を辞めることは同じではない。アメリカのパワフルなワーキングママは、会社を辞めた後、家庭と両立できる形で仕事ができる会社に転職するか、あるいは自分でそういう会社を作ってしまうのだ。スペイン人の友人は、夫が日本、アメリカと転勤になったため、スペインでのフルタイムの仕事を辞めて夫と日本、アメリカに行き、その間に子供を二人産んだ。週に何度かベビーシッターに来てもらい、その間に自分でコーチングの会社を起業してウェブサイトも構築し、今は家族経営のビジネスを支援するコーチ業を営んでいる。
日本では少子化が大きな問題になっていて、それは政府の少子化対策がなっていないからだと批判されているが、出産、子育てに関する政府の補助を見る限り、アメリカよりも日本のほうがずっと充実している。それでも日本の2010年の出生率は1.39、アメリカの2009年の出生率は2.01とかなり差がある。こういうデータを見て、また日本とアメリカにおける友人達を見ていると、日本の出生率が低いことや、子供を産んだ後に女性が社会復帰しにくい状況は、必ずしも政府の政策のせいだけにはできないと思う。アメリカには出産や子育てに関する補助が殆どないが、子供を産んで職場に復帰する女性達が多い。そこには、それが当たり前のことであるという社会の風潮があって、成果さえ出せれば子供がいようがいまいがちゃんと雇用する会社があり、自分のライフスタイルに合う会社を選んだり起業するバイタリティ溢れるワーキングママがいる。政策だけではなくて、こういう点にこそ、日本の少子化と労働力の減少に歯止めをかけるヒントがあるのではないかと思う。

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