『勇気の経営』vol.34第2節 「勇気の経営」の枠組み: ☆ 従来の社会貢献との違い①

この記事は、1993年に発行された『勇気の経営』の内容を編集・要約したものです。再編集の経緯はこちらをご覧下さい。
第4章 「勇気の経営」の分析
第2節 ☆ 従来の社会貢献との違い①
社会変革志向型の「勇気の経営」と、従来の企業の社会貢献とでは何が違うのか、ここでもう一度、整理しよう。
何よりも基本は、企業の社会的責任の考え方にある。一般的な企業は、企業にも社会貢献参加の義務、つまり政府や市民に加わって、社会貢献活動を行う義務があることを認識する段階にようやくさしかかったところである。しかし、「勇気の経営」の企業存続の目的は社会変革にある。政府では、官僚的で非効率的、市民や公益団体では非力だから、企業こそが社会を変えていく力をもち、リーダーシップをとって行動しなければならないという使命感を持っている。
さらに社会変革志向型の「勇気の経営」が社会貢献活動を通じて目指すことは、よりよい社会の実現である。一般の企業も、建前は同じだが、本音は自社PRである。
ボディショップは、業界や政府を相手に動物実験の反対や廃棄物規制の強化を訴えている。PRが目的なら、「我々は、環境問題について他社よりも真剣に取り組んでいます」という宣伝をすればすむことだが、自分たちがやっていることを他社にもやらせようと圧力をかけていることに、ボディショップのすごさがあるのであり、真に社会を変えようとする努力と勇気がうかがえるのだ。