【田岡純一】ジャンゴのちょっといい話~”振り返りの実践でパフォーマンスが劇的に改善” わかっちゃいるけど回せていないPDCA

あるIT企業でのマネジメントスキルアップ研修時に受講生からいただいた嬉しいコメントを紹介いたします。
彼のコメントによると研修での以下のような意見のやりとりが参考になりPDCAが回るようになったとのことです。
PDCAサイクルを回すことの大切さは認識しているはずなのに意外と実践できていない。プランの段階は業界の性質上クライアントに対する提案のレビュー会議において相当厳しい吟味が繰り返され実行に移される。主要なスタッフや役員も参加して行われる。ところがプロジェクトが完了した後の報告会には、関係者数人のみの参加で単調な報告のみで終わってしまっている。
このプロジェクトで得た教訓については殆んど語られることはない。よって、ここでの気づきや学びは次のプロジェクトに殆んど活かされていない。
ではなぜこのような状況が起きているのでしょうか?
受講生から出た主な意見は
・クライアントに出す前に提案内容をレビューするビジネス習慣は伝統としてあるが、完了後に振り返ることを今までもやってきていない
・完了報告書の参加メンバーも少なく、仕事としての優先順位が低い
・完了報告書は提出することが目的となってしまっており、手段が目的化している
・次のプロジェクトが既にスタートしており、すでに完了したプロジェクトへの関心度は低い。また時間的にも余裕がない
ではPDCAが回っている仕事に注目して、その要因を探ってもらった。
すると出てきた主な意見は
・PDCAを回すことが仕組み化されている。特にチェックのいつ、誰が、何をの3W(When、Who、What)がしっかりプランされている
・回せている仕事とは危機感がある(クレーム対応等)
・形骸化することなく回っているものは、関わっているメンバーがメリット、ベネフィット、価値を感じている
・完了報告の内容がナレッジとして次のサイクルで活かされるようにシンプルにフォーマット化されている
以上のような研修での意見や気づきをメンバーに伝え、いくつかの業務を皆でピックアップし、PDCAを回すことに取り組んだところ、様々な業務改善が達成されたとのことです。いまではそこで生まれた時間をさらに他の業務改善にも活用し、さらなるチャレンジをしているとのことです。
彼の報告を聴きながら感じたことは、問題意識は皆持っている。ただそれを口にしたり、改善しようとする行動に移すには、リーダーがメンバーの思いを共有し、具体的な協働の場へと導いていく働きかけが、まずは大切であるということです。
高い生産性が求められる厳しい時代。まずはできるところからPDCAを回し、成功からも失敗からも多くの教訓を得ながら成長するチーム作りにトライしてみてはいかがでしょうか。