『勇気の経営』vol.32 克服すべき誤解の数々

この記事は、1993年に発行された『勇気の経営』の内容を編集・要約したものです。再編集の経緯はこちらをご覧下さい。
第4章 「勇気の経営」の分析
第1節 克服すべき誤解の数々
単なるはやりのエコ・ビジネスではない。
「時々、環境問題をビジネスにするポイントは何ですかなんて相談を受けるけど、とんだお門違い」とボディショップ・ジャパンの木全社長(当時)。環境問題が注目され、お金になると商売を始めたわけではない。世界のためによいことは何か、人のためになることは何か、を常に考えながらビジネスを進めていった結果なのである。
ボディショップが成功したのは、エコ・ブームに乗ったからだという議論もよく聞かれる。しかし、自然由来の化粧品を扱うメーカーがいくつも台頭した中で、唯一国際的ブランドまで発展したのだから、流行に乗った成功とだけで片付けるわけにはいかない。また、業界大手も天然化粧品を売り出しており、単にエコ商品の競合であれば、ボディショップのようなベンチャー企業はひとたまりもないはずである。
ハンナ・アンダーソンという子供服の製造・販売会社の例もある。服を購入した顧客は、何年後かに着古した服を返却すると、新しく買う服が割引となり、その古着は恵まれない子供達に寄付される。社会貢献のみならず、服が長持ちすることをPRする効果もあり、年商は3400万ドルにのぼっている。アイデア次第で、社会の変革に挑むことは、どんな業界でも実行可能なはずである。