目指せグローバル才女!薫子の「飛んだ人生」 ~グローバルチームでのコンフリクト

皆さん、こんにちは。お元気ですか?
私は先週仕事のストレスで食欲不振に陥っていました。というのもボストンにいる同僚とあるプロジェクトに関してコンフリクトが起こってしまったから。。。
その振返りもしながら、今回と次回の2回のコラムでは、グローバルチームで起こりがちなコンフリクトの原因と解決方法について書くことにいたしました。
職場で起こるコンフリクトの原因は、お互いの性格や相性の問題ではなく、もっと構造的な問題であることが多いです。特に多国籍のメンバーが世界各国に散らばっているグローバル、バーチャルなチームでは、日本人同士で日本のオフィスで対面で仕事をしているチームと比べ、コンフリクトが起こる可能性がずっと高まります。よって、グローバルチームで心地よく生産的に仕事をしていくためには、コンフリクトの原因を理解し、コンフリクトが起こりにくいチーム設計をし、コンフリクトが起こった場合は適切に解決していけるスキルが不可欠となります。
グローバルチームはメンバーが多国籍にわたりますから、それぞれの国によって価値観、ものの考え方、仕事の進め方がかなり異なり、お互いに「なぜそう考えるのか、なぜそのように進めたいのか」をしっかり共有できていないと、コンフリクトにつながります。
また、地域(Region)と業務(Function)が交差するマトリックス組織をとっている多くのグローバル企業は、指揮命令系統がより複雑になり、責任と権限の所在が曖昧になり、これがコンフリクトを引き起こします。例えば、私は日本にいるクライアントを管轄するというように「日本」という地域性で責任範囲が定められますが、ボストンにいる同僚は「営業」という業務で責任範囲が定められます。すると、日本にいるクライアントの営業についてはどちらが責任と権限を追うのかが不明瞭になってきます。
今回ボストンの同僚とコンフリクトが発生したのも、あるクライアントA社とのプロジェクトにおいて、誰が何をやるべきかで見解が一致しなかったのが原因でした。
そしてさらに問題だったのは、これらのやりとりをEメールで行ったことです。責任と権限(そしてそれに伴う報酬)というのは、ただでもSensitiveな話題ですが、それをEメールで解決しようとしたため、火に油を注ぐ結果となりました。Eメールは文字しか伝わらないため誤解されやすく、対人間のコンフリクトを解決する手段としては絶対に避けたいものです。対人間のコンフリクトを解決するには出来れば対面で、それが無理ならばビデオ会議か電話会議で行うのが鉄則です。それを普段の研修では伝えている私ですが、怒りの感情は理性よりも強く、つい売り言葉に買い言葉で相手のメールにメールで返してしまいました。最初は「これはあなたがやるべきことだったんじゃない?」という事実確認のメールから始まったのですが、私は事実確認のつもりで書いた文面でも、相手にとってみれば「やるべき仕事をやっていない」という非難にも取れるわけです。お互いに忙しくて余裕のない状況だったこともあって、すぐに激しいメールの応酬になり、最後は「I don’t want to discuss this with you anymore」(もうあなたとはこの件について話し合いたくない)という喧嘩別れのメールが来ました。
このメールのやりとりをしていた3日間ほどは、「正しいのは私なんだから、あんな理不尽な相手の言い分など気にしない」と勤めて考えないように努力していましたが、実際は食欲も落ち、夜もよく眠れず、仕事にも集中できませんでした。職場での対人間コンフリクトは想像以上に大きなストレスになるようです。
さすがにこのままではまずいと思い、4日目にコンフリクト解決に向けてある行動をとりました。コンフリクト解決のために私がとった具体的なアプローチについては次回のコラムで書かせて頂きますね。まだこの件は続行中なので、次回のコラムのときまでには私のとった行動がコンフリクト解決のために適切であったか否か、適切ならば「Best Practice」として、適切でなかったならば「反面教師」として、皆様にご紹介したいと思います。(Best Practiceとしてご報告できるといいのですが。。。)
今回のコラムのポイントと次回の予告
•グローバルチームは様々な文化的背景を持ったメンバーからなるため、日本人だけのチームに比べると、価値観、仕事の進め方などの違いの幅が大きく、コンフリクトを生じやすい。
•グローバルチームは同時にバーチャルチームでもある。お互いに顔が見えない分、信頼関係を築くのが難しく、またコミュニケーション手段が主にメールか電話になるので誤解が生じやすい。
•グローバルチームはマトリックス組織をとっていることが多いので、責任と権限の所在が曖昧になりがちでコンフリクトを生じやすい。
•グローバルチームをうまく運営していくには、以下のポイントが大切となる
 -チーム形成の早い段階で、チームの構造(責任と権限の所在、指揮命令系統など)を適切に設計する
 -チーム形成の早い段階で、お互いの価値観や仕事の進め方を共有し、チームとしての文化、価値観や仕事の進め方を設定する
 -チームリーダーとメンバーそれぞれが、コンフリクトをうまく解決するスキルを身につける
 -チームリーダーとメンバーそれぞれが、適切なバーチャルコミュニケーション手段を身につける