【山田奈緒子】多様化する職場で成果出すリーダーの姿勢こそ重要-ダイバーシティーの意義と定義を考える

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このコラムは、山田奈緒子が日経情報ストラテジー2009年7月号から12号に掲載した記事をリライトしたもので、性別、文化、雇用形態等、様々なダイバーシティについて考察しています。
日本は、女性活用ひとつとっても、ダイバーシティ後進国です。女性がこれほどまでに活躍してないのは先進国の中で日本だけ。先進国以外でも女性の活躍はどんどん進んでおり、日本の国際的な競争力低下にも関わってくる問題です。ダイバーシティ推進は、企業の競争力を高めるだけでなく、少子高齢化の中で国家存続の問題への解決策のひとつにもなりえる切り札なのです。
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2007年の総務省のデータによると、総雇用者数の43%は女性であり、非正規社員は34%を占める。また、事業統合で出身母体が異なる同僚や「年下上司―年上部下」等、企業の人員構成の大きな変化によって注目されているのが「ダイバーシティー(多様性)」である。
専門の担当部署を設け、女性、非正規社員、外国人などが中核的な役割を担えるような制度づくりや啓蒙活動をはじめ、様々な取り組みを行う例も大企業を中心に増えている。
しかし、ダイバーシティーは必ずしも全社規模で取り組むべき大掛かりな組織改革のテーマとは限らない。むしろ、現場のマネージャーの日常的かつ身近なマネジメント領域に位置づけることが必要とされているのではないだろうか。
「制度の変更や整備だけでは限界がある。現場のマネージャーが自分たちの課題としてうけとめ、行動に移してくれなければ、人材の多様性を活用するには至らない」とは、あるダイバーシティー推進責任者の言葉である。
「多様な人材をどう生かすか」という視点をもって、現有人材の経験やスキル、興味・関心、コミュニケーションの傾向、ポテンシャルといった要素を最大限活用し、将来に向けて効果的に開発するための計画を立てる。こうして職場のメンバーの多様性を強みに変えようとするのが、ダイバーシティー・マネジメントである。
次回より、職場での取り組みの事例からヒントを提示するとともに、ダイバーシティーおよびダイバーシティー・マネジメントの枠組みを整理していこうと思う。