異文化調理人薫子のコラム~自分の国と文化を英語で説明できますか?

皆様、こんにちは。いかがお過ごしですか?アメリカは11月25-26日とThanksgiving Day(感謝祭)で祝日でした。
(感謝祭についての参考情報はこちら
アメリカ人の友人が実家の感謝祭に招いてくれたので、私は11月24-27日までアイオワ州のSumnerという人口2000人の小さな町にいました。アジア人やヒスパニックが大多数を占めるサンフランシスコと違い、アイオワ州は圧倒的に白人社会です。Ceder Rapidsという比較的大きな町のレストランに入ったら、中にいる人たちからの視線をひしひしと感じました。黒い髪で黄色人種である人間は私一人だったんですね。
Sumnerで泊まった宿のおかみさんはとても気さくで親切な人でした。泊り客は私だけだったこともあり、毎朝おかみさんと一緒に朝食をとりました。生まれも育ちもアイオワ州で、アイオワ州から一歩も出たことがないというおかみさん、日本人を見るのも初めてで、興味津々にいろいろな質問をしてきます。
おかみさん:日本ではみんな床に座って食べるの?
私:私の祖父母の時代は床に座ってちゃぶ台という低いテーブルを使って食べることが多かったですが、私たちはテーブルと椅子を使うことが多いですよ。
という感じで会話が進み、だんだん話題が複雑になっていき、そのうち、おかみさんは「日本の政治システムはどうなっているのか」とたずねました。自民党と民主党って英語でどう言うんだっけなと思いながらも、日本は自民党政権から民主党政権に劇的な変化を遂げたのだと説明すると、「日本は共産主義じゃないのね!」と納得した様子です。(日本は共産主義の国と思われていたのか…)
その後も、日本の医療システムは米国に比べて進んでいるのか、保険制度はどうなっているのか、失業率はどうなのか、とさまざまな質問が来て、私も日本のことを知ってもらう良い機会だとはりきって説明したため、あっという間に2時間近い朝食になってしまいました。
異文化コミュニケーションというと、相手の国や文化を理解することに焦点が当たり勝ちですが、私はそれよりも前に、自分の国や文化を相手に説明できるように理解しておくことが大切だと思っています。相手国の文化について事前にある程度調べておくのはいいことですが、細かいところまで全部理解していなくても、ようは相手に聞けばいいわけです。そしてそういう質問をすることで、自分が相手の国や文化に興味を持っていることを示すことができ、また相手も自分の国や文化を紹介する機会を得ることになり、お互いの関係構築にもつながるんですね。
自分の国について、私達は知っているようで意外と知らなかったりするものです。また、日本語では説明できても、英語の単語が出てこなかったりします。そんなときに参考になるのが日本について説明している海外の新聞や雑誌です。11月20-26日号のThe Economistに、日本について14ページに渡る特集が載っていました。タイトルは「Into the unknown」、この地球上で未だかつてないスピードで高齢化が進んでいる日本について、政治、企業文化、社会保険制度、米国やアジア諸国との関係など、さまざまな視点から分析しています。海外から見た日本の姿というものがよくわかる興味深い記事で、一気に読んでしまいました。異文化コミュニケーションの第一段階である「自分の国と文化を知る」ためにも、ぜひ一読されることをお勧めします。
オンラインバージョンは下記から読むことができます。日本語版もあるようですが、日本のことを英語で説明できるようになるためには英語で読んだほうがいいですね。
http://www.economist.com/node/17492860