☆『勇気の経営』vol.20 アニータの経営哲学とビジネスとしての強さ

この記事は、1993年に発行された『勇気の経営』の内容を編集・要約したものです。再編集の経緯はこちらをご覧下さい。
第2章 ボディショップ
第3節 アニータの経営哲学とビジネスとしての強さ
フリードマン流に言うと、企業は利益を生み出すことに専念すればよくて、企業の社会貢献などと「たわける」のは、株主に対して無責任な行動である。アマゾンの奥地から原料を飛行機で運んで来たり、誰もが寄り付かないような荒廃した町に工場を建てたり、やれアムネスティだ、やれ施設訪問だといって、余計な活動をしているばかりか、寄付金まで注ぎ込むとは、もってのほかである。
しかし、現実のボディショップの驚異的な成長と利益率には、金融アナリストたちまでもが舌をまくほどだ。経済の停滞状況が続く英国で、最も成功した企業といわれている。
アニータに言わせれば、これは奇跡でも何でもない。消費者は騙されることにうんざりしている。だから、消費者には正確で偽りのない情報を提供するだけ。広告もマーケティングもしないから、失敗してもコストは殆どかからない。広告や経営者のための無駄なお金を使わないかわりに、従業員の教育と世の中のためになることをして、従業員のやる気を引き出す。世の中によいことを派手にやっているとマスコミの注目の的になるから、宣伝をしなくても有名になっていく。アニータにとっては、当たり前の成功の図式なのだろう。
ボディショップが1984年に株式公開して以来、7年間で株価は10,000%以上、上昇した。
株主も文句が言えないほどの恩恵を受けているわけである。